「インスタ映え」が2017年の流行語大賞に輝きましたが、その象徴といえば、やたらとドぎつい色のデブになりそうな甘いものや、ドライアイスの煙をまとった不気味な肉、無駄に高く積み上げたようなローストビーフやらこぼしまくったイクラなどでしょう。そして、もう一つの象徴が、ナイトプール！ ホテルのプールを夜ライトアップし、カラフルな浮き輪が浮かび、ビキニの美女軍団がピースをしている。これですよ！ で、この写真。なんですか、イケメンも一部混じってるけど、オッサンがギューギュー詰めで銭湯に入ってる写真ですわ。
これが一体何かといえば、花王から新発売された「バブ薬用メディキュア 発汗リフレッシュ浴」が「家でもサウナ気分味わおうぜ！」ということで「家サ活」というキャンペーンを展開中ですが、それの発表会の一コマです。そして、ナイトプールってこんな感じですね。（フリー素材のphotoACより)
私は花王から「サウナ好き男集めてちょ」とお願いされ、「銭湯神」として知られるライターのヨッピー氏と一緒にサウナ好きなライターや格闘家なんかに声をかけて総勢25人イベントに来てもらったんですが、これがことのほか楽しかった。前半はサウナ好き芸人として知られるAMEMIYA氏が「家サ活」のオリジナルソングを歌ってオレらもサビの部分を熱唱したり、万雷の拍手を浴びせたりしたらAMEMIYAは「ここは武道館だ！」やら「オレ達はSAUNA JAPANだ！」なんて絶叫する。お前、ラグビーの見過ぎだ、いちいち大袈裟なんだよこの野郎！ なんて思いながらもすでに一体感があったわけですよ。
で、その後我々サウナ好き男25人はトウガラシエキスが入った「バブ」をぶち込んだ湯に入り、AMEMIYA氏の到着を待つわけですが、男だらけでギューギューの中、このあまりにアホな絵面とこの世のものとは思えない汚らしい光景になんだかハイテンションになってキャーキャー騒ぎながら写真撮影会をしたり、肩を抱き合って文字通り「裸の付き合い」をするわけですね。
「あちいな」「うわ、○○さん、すげー汗！」なんか言いながらオッサン同士ではしゃぎまくる阿鼻叫喚の地獄絵図があるわけです。そこにAMEMIYA氏が来たら「うぉーっ！」みたいになる。正直私はAMEMIYA氏のことは知らなかったのですが、さすがは芸人。先ほどの20分ほどで一気に我々の心をつかみ、「アニキが来た！」みたいな状態になりました。
そして、スポーツ紙の記者もいたので、様々なポーズを取るのですが、これもアホのような一体感がある。
その後はサウナ好き男でいえーい、と自由撮影タイムが開始するのですが、風呂の熱気でハイテンションになっているし、ここにいる人間、そもそも銭湯とサウナが好きという共通の趣味もあるわけで盛り上がらないわけがない。PRイベントではあるものの、参加者がここまで楽しめるんだったら定期的にイベントにしちゃってもいいんじゃね、花王さん、やろうよ、なんてことも思ってしまったのでした。
そしてね、結局オッサンは「インスタ映え」のブームに乗れなかったんですよ。だから結局ツイッターで自虐ネタ書いたり、意識の低い写真を公開したり無駄に政治的論争を仕掛けたりする。インスタグラマーからすればツイッターオッサンはダサさ2万パーセントみたいな存在でしょう。だったら開き直って、「ナイトプール」ならぬ「ナイト銭湯」イベントをやって「ツイッター映え」するダサい写真を公開しまくる、という開き直りをしてはいかがでしょうか。
というわけで、開き直った私は、当日の阿鼻叫喚悶絶うっ、ゲホッ、あべしっ！ ひでぶっ！ な写真の数々を紹介します。これを見たら常見陽平氏に対するBLOGOSコメント欄の「自撮り批判」がいかに甘いものであったかが分かるであろう！
北岡悟選手とAMEMIYA氏と青木真也選手、これはカッコいい
というわけで、もうオッサンの皆さん、「インスタ映え」は諦めようぜ！！とっくに諦めているだろうけど、もうツイッターとフェイスブックでダサい姿出しまくっても恥ずかしくない、という割り切りをしてしまおうぜ！
