2月は日数が少ないため、世の中の営業マンやウェブサイト運営者にとっては恐怖の1ヶ月でしょう。お互いなんとか乗り切りましょう。そんな中、2月4日に下北沢の書店・B&Bで〈中川淳一郎×嶋浩一郎 「ネットニュース、働くこと、そして引退後」『セミリタイアファイナルカウントダウンイベント』vol.1〉というのをやります。オレにとっての会社員時代の上司で、退社後は色々と仕事をしたり飲んだりした博報堂ケトル共同CEOの嶋浩一郎さんとやります。
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写真は2001年、嶋さんが朝日新聞に出向していた時に作っていた新聞の「セブン」です。同プロジェクト発足時、私は博報堂を辞めて無職でした。そんな時に「お前暇だろうからオレの手伝いしろ」と言われて「セブン」のライターに私もなりました。あのね、ライターは未経験でもなれるのよ。文章書く能力よりも、「誰を知ってるか」って方が重要なのです。

会社にいた頃はほとんど喋ったことがない人物だったのですが、以後嶋さんからは色々と声をかけてもらうようになり、ここ9年ほどは毎年京都で嶋さんとケトルの原カントくんと一緒に「合宿」をやっております。

そんな私にとっての恩人の一人である嶋さんですが、突然「おい、お前、2020年8月で仕事辞めるんだろ? だったら最後、オレらが会いたい人を呼ぶイベントってのを一緒にやろうぜ」と言い出しました。「毎月やるぞ、この野郎!」なんて言うものですが、「いやいやいや、オレにそんなニーズないっす! ゲストのお力が絶大なるものになるとはいえ、さすがに毎月は無理っす!」と言い、「だったら3ヶ月に1回やるか」となり、嶋・中川が会いたい人(会ったことない人5人+オレらにとっての共通の“師匠”1人)を互いにお招きし、3ヶ月に1回B&Bでやることになりました。

いや、オレがセミリタイアすることなんて、社会にとってどーでもいい話なんですよ。それなのに長年の恩義がある嶋さんが企画してくれ、B&B店長の中川さん(奇しくも同じ名字だ、ウヒヒ)も日程をおさえてくれた。

だとしたら、オレは分不相応ではありながらも、自分が会いたい人に対し、出演をお願いするしかない。1回目は嶋さんと2人なので、「勝手知ったる」みたいな話だが、その後はとにかくオレが緊張するしかないような相手をお呼びするということになります。これも一つの試練ではあるものの、自分が若い頃から憧れ続けてきた人々と同じ場所で隣に並んで一緒に話をするという愉悦の2時間を過ごせるわけです。

さて、現在私(もう「オレ」なんて言ってる場合ではない)は2人の方に出演依頼を出しました。いや、「私なんかがあんな立派な人物に『イベント出てください』なんて不躾なお願いをしていいのだろうか……」といった逡巡はあったものの、「いや、これは最後のチャンスだろう。やるしかない。恥も外聞もない。えーい、所詮、オレなんて中川淳一郎だ!」とばかりに、その方に近しい人を介し、概要をお伝えいただきました。

一人の女性は8月5日の回に登場を快諾してくれました。相当な大御所です。あぁ、本当に良かった。ダメ元で頼んで良かった……。としみじみ思っております。そして、もう一人の方からOKが来るか……。これを固唾を飲んで待っております。

なんでオレがあと1年6か月で仕事を辞めるかという話はまぁ、別の機会にするとしつつも、本当にこんな機会を作ってくれた嶋さんと中川さん、そして来場してくださるお客様に感謝です。

何しろ人生を作ってくれるのは「誰と会うか」でしかないんですよ。非常に良縁をいただきました。というか、このお二人に話をつけてくれた方と私も知り合いだったから、こうしてお願いをすることができた。これまで出会った皆様に感謝するとともに、皆様に幸あれ! ますますのご活躍を! とこうして妙に感謝モードになってしまうのでした。