幻冬舎plusで『節約する人に貧しい人はいない。』関連のコラムを書いているのだが、第4回目は「モテるのにカネはいらない」だった。オレが元々原稿を出したらT編集者から「ちょっと…この文体ではウチのサイトに載せるのは…」とダメ出しをくらった元原稿をオレのブログでは掲載しておきます。まったく文体違います、ウヒヒ。

 恥ずかしながら42歳になる今まで女性にプレゼントをしたことは2回しかない。1回が1995年のクリスマス、寒そうにしていた彼女に赤いカシミアのマフラーをあげた。次が2005年のクリスマス、バッグがボロボロになった彼女にバッグを買った。この2回だけしかないのだが、メディアの報道やら、ブランドショップに男女で入っていく姿などを見ると世の男性は女性に何度もプレゼントをあげているような形跡がある。

 キャバクラにつぎ込む男とかはお気に入りのキャバ嬢にプレゼント攻勢をしかけると聞く。しかしキャバ嬢はプレゼントをあげたがる男どもに対しては同じアイテムを言い、買ってもらったものは質屋に流してしまうとも聞く。同じものを頼んでおけば、いずれの男に対しても「○○さんからいただいたバッグ、すっごく使いやすいわ」なんて言い、男は鼻の下を伸ばしてウヒヒヒ、ワシのプレゼント攻撃、効いておるわぃ、これでアケミちゃんはワシのもの。ヒロシィ、このスケコマシィ! なんて自画自賛をするも、裏でアケミちゃんはあっかんべーをしているのである。

 オレがまったく分からないのが、女の歓心を引くためにプレゼントをするという行為である。しかも中には横領したカネでプレゼントをする男もいるそうではないか。元青森県住宅公社経理担当主幹・千田郁司は、チリ人のアニータに約11億円をつぎ込んだ(横領額は14億6000万円)というが、結局アニータはチリに帰ってそのカネを使い、豪邸を建ててしまった。千田とはもはや何も関係ない。彼の例を見ても分かるようにモノで女の歓心を獲得してもロクなことはないのだ。カネの切れ目が縁の切れ目というヤツなわけで、確かに日産セレナのCMの「モノより思い出」は事実ではあるな、とあのCMが大嫌いなオレなんかでも思ってしまう。

 そして冒頭のオレの「一生で2回しかプレゼントをしたことがない」の話に戻るが、多分これまでお相手してくれた女性達は物欲のない人ばかりだったのだと思う。「○○を買ってぇ」なんて言われたことは1回もない。オレは発言の裏を読むとかそういったことは面倒くさいのでしないのだが、別にプレゼントをせずともまぁ、それなりに女性達とは楽しい時間は過ごせたと思う。

 いや、欲しいと言われたら多分あげていたと思うが、それが毎月1回とかになるようだったら「ちょっとこの女、強欲の塊だぞ」と思い、「つーか、オレ、物欲あり過ぎる女、嫌いなんで、別れようぜ」と言ったことだろう。物欲豊富な女としても、オレみたいな男の事は「この用無しめ! アタシは次の男に行くわ」なんて思っていて、ここで別れることは最近のナウなヤングエグゼキュティブ用語においては「Win-Winの関係」である。こうした環境アセスメントの重視とPDCAサイクルをまわし、さらにはPPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)を整理することにより、男女の関係はおさまるべきところに収斂してクロージングしていくのである。この何行か、自分でも書いていてもさっぱり意味がわからんが、なんか立派そうなことを書こうとするも滑ってしまった典型例ってヤツです。失礼しました。

 というわけで、プレゼントを贈るカネもセンスもないからモテないと嘆く男は、その考え方を改めろ。別にカネなんぞなくてもモテる。別に女とメシを食いに行くにあたっても、クリスチャーノ・エル・デュシャン(仮名)みたいなフレンチレストランに行く必要もないし、ミシュラン3つ星点に行く必要もない。あなたが心地良いと思う店に連れて行き、そこで「楽しかったよ! 次はいつ会う?」なんてニコニコしながら言う女を選ぶ目を養えこの野郎。

 多分、この原稿を読んだスケコマシニイチャンやら、チョイ悪オヤジモドキや、インチキ恋愛カウンセラーみたいな女は「このバカは女心がまったく分かってない」とか言うだろうが、構いやしねぇよ。プレゼントにムダ金使わないし、クソみたいにカロリーの高い、量が多くてワインで悪酔いし、時にゲロに変化してしまうような高級フレンチフルコースとは無縁の人生をこれまで送ってきて一切の損はしていねぇ。かくしてワシは今日も渋谷の大瓶500円、冷奴150円の名店居酒屋「Y」にて楽しく飲み会をするのでした。飲み会の席に美人ギャルがいようものなら、店の社長がやってきて「オラ、ビールおごってやる」なんて言ってくれる人生であぁ、幸せ、と思うのですね。

 つーか、なんか欲しかったら自分で買うのが正しい人生の送り方だろうし、もう今の時代、エアコンも掃除機もアイロンも冷蔵庫あるし、電気ガマ(電気で動くガマガエルのおもちゃじゃねぇぞ)だって皆持ってるし挙句のはてにはiPhoneとかタブレットPCとかだって普通に持っているわけで、「モノが欲しい!」なんて言ってるヤツはいつの戦後を生きているんだっつーの。欲しいのは否定しないが、自分で働いて買え。あと、財力にモノを言わせてプレゼント攻撃をするヒヒジジイは己の頭髪と腹を見て、本当にお前が魅力的かどうかを考えてみてはいかがだろうか。(最後はテレビのテキトーコメンテーターみたいに締めてみたゾ!)


というわけで、「節約する人に貧しい人はいない。」、どうぞよろしくお願いいたします。